トライアルやロッククローリングで使われるカッティングブレーキだが、なぜカッティングブレーキと呼ばれるのかご存じだろうか。ある友人が「ブレーキラインちょん切って装着するからだろう」と言って皆を笑わせてくれたが、実はこれ、ほぼ正解なのだ。なぜかというと元々 Cut - in Brake が、Cutting brake の語源だから。といっても Cut - in は「ちょん切る」のではなくて、「割り込む」という意味なのだけど。つまり通常のブレーキ回路の働きに必要に応じて割り込んで機能させるので Cut - in なのだ。
前の記事「スポーティング・トライアル」のコメントへのレスで、英国では fiddle brake とも言うと書いた。英国口語では「ズル」なんだけど、フィドルというのはバイオリンの別名でもある。(というか口語以外だとこちらが普通の意味)確かに、滑る路面で必死にトラクションを求めて、せわしなくレバーを押したり引いたりする様は確かにフィドルの早弾きを思わせるものがある。