2013年3月17日日曜日

Bridle(ブライドル)ってなに?

先日インプス店長のブログを見ていたら、 何やらブライドルと名の付く新製品が入荷するという話題があった。この件については店長のブログにコメントをいれて置いた。

少し気になったので、今回はそのブライドルとは一体何か?という話をしたい。

ブライドルというのは乗馬用の馬具で、馬の頭部に装着する「おもがい」「くつわ」「手綱」などを合わせた総称。つまり手綱で馬の進む方向を定めるための装具のことだ。

四駆に関係のある分野では、ロープワークやリギングでブライドルという言葉が登場する。こちらでは「ロープの両端を対象物に繋ぎ、ロープの中間部を使って力を加える」という取り回し方をブライドルという。

実際の例としては、牽引の際に大きな力を分散する目的で、左右の牽引フックを短いロープやチョーカーチェーンで繋ぎ、そこに牽引ロープを装着するY字状のリギングを作ったりするが、これをブライドルというのだ。

注意しなくてはならないのは、ブライドルは確かに力を分散してクルマのフレームなどを守効果はあるが、適切なリギングをしないと逆にフレームや牽引フック周りに深刻なダメージを与えてしまうこともある。

OTC受講者ならブライドルの3点に掛かる力とそのベクトルは三角関数で計算できることに既にお気づきのはず。そうです、短過ぎるブライドルはフレームエンドを締め付ける方向に大きなストレスを生むのだ。

困ったことに、どんなスタックもキネティックロープで思いっきり勢いをつけて引っ張ればレスキューできると思い込んでるような初心者にかぎって、ブライドルで左右のフックに荷重を分散してやれば安心だと考えていることが多い。

本当にヘビーなスタックでは、キネティックリカバリーはクルマにも人にもとても危険。ヘビーなリカバリーはスナッチブロックを使って減速リギングをすべきだ。ゆっくり、必要最小限の力で引くことが何より重要だ。そういう場合にもブライドルは長いものを使用し、フレームエンドを守らなくてはならない。

OTCのリカバリー講習ではブライドルはこれとは違った用途に使用することを教えることにしている。実はブライドルはアンカー配置を自在に設定するという非常に役に立つ使い方があるのだ。こちらは是非講習で体験して欲しい。

0 件のコメント:

コメントを投稿