ほんとはTwitter用に書いたんだけど、思いの外長いネタになっちゃったので、フォロワーのTLを乱さないように、こちらに掲載することにしました。それで、Twitterスタイルの単文がそのまま並ぶヘンテコなインプレになってます。いわゆる媒体用の原稿じゃないので、とても率直な表現になってますし、写真も動画もなしです。なお、関係者の皆様がお読みになる場合「辛口御免」です。
ホンダEV-neo:発進用に遠心クラッチを備えている。高負荷発進時にモーターへのストレスを低減。また最高速を稼ぎつつ発進性能を確保する手法でもあるのだろう。高価な変速機なしに小さなモーター出力を有効に使う方法だね。
ホンダEV-neo:発進は全開しても滑らかに動き出すよう設定されている。低速域の加速は原付一種と見れば、まあ不足はない。でも交差点右折の場合を考えると、全開のときはもう少し強力に動き出す設定にして欲しい。
ホンダEV-neo:以前の試作モデルではもう少し強力な発進性能があったようだが、初心者がリア積載状態で急な坂道発進するような場合を想定してマイルドになったようだ。ちょっと「熱ものに懲りてナマスを吹く」セッティングになったか?
ホンダEV-neo:遠心クラッチは押して歩く際のコギング(モーターを回すことによるコツコツと感じる引きずり感)を回避できるというメリットもあるという。でも発進の際の一瞬のタイムラグを生み出す元にもなっていると感じた。
ホンダEV-neo:原付一種の電動スクーターの動力性能ってどうよ?と思ってる人のために書いていこう。平坦路の最高速は50km/hでした。ちなみに普通の原付一種ガソリンエンジンのスクーターだと、最高速は60km/h位出る。
ホンダEV-neo:加速性能ですが、25km/hくらいまでは直ぐに到達、この領域はまあ満足できる。それ以降は次第に緩やかな加速になって最高速に至る。25km/h以上の領域ではガソリンエンジン車の方が速いと感じた。
ホンダEV-neo:原付一種の法定最高速がわずか30km/hに規制されているという事情はあるものの、交通の流れの中で安全に走るには、最高速は60km/hくらいは出る方が安心だと思う。
ホンダEV-neo:重量もあるので、走行時の安定感は原付一種というより二種並に良好。乗り心地は良路では問題無い。荒れた路面でも安定しているが、乗り心地はエラストマーのサスみたいで快適ではなくなる。
ホンダEV-neo:渋滞路など低速域でふらつかないのは優秀。その際の修正舵も軽い操作力で済む。コーナリングは二種程度の安定感。ただし常時ハンドルが軽く、接地感を捉えにくい傾向。ま、これは原付一種の業務用だからいいか。
ホンダEV-neo:急な坂道での実用性は良好。赤坂5丁目TBS裏の急勾配路でも極低速から20km/hくらいまで滑らかに速度を上げることができた。これはガソリンエンジンの原付一種より扱いやすいと思う。
ホンダEV-neo:業務専用設計だというが、押したり引いたりの取り回しが特に工夫されているわけではない。もしリアに大きな荷箱をつけて、少々勾配のある路面で取り回すことを想定すれば、当然有効なグラブハンドルを設けるべきだろう。
ホンダEV-neo:業務用に使われるバイクは、極狭い場所に、しかも壁ピッタリに寄せて止めなくてはならないことも多い。ステーションでは数台を寿司詰め駐車することもあるだろう。もっと取り回し性能を考えて欲しいものだ。
ホンダEV-neo:東芝製SCiBバッテリーを使う最初のEV。もっとも電動自転車を含めれば既に採用例はあるが…。充放電のサイクル耐久の良さ、素早い充放電が可能など、なかなか魅力的。多分EV-neoの性能に寄与してることだろう。
ホンダEV-neo:そのSCiBバッテリーだが、200V急速充電器でのリチャージがなかなか速くて実用的。ピザ屋のように頻繁にステーションに戻る用途ではダウンタイムが短いので重宝することだろう。
ホンダEV-neo:200V急速充電器だが、ちょっと気になることがった。プラグを差すだけでなく、充電器のスイッチを入れないと充電が始まらない。これはあまり使いやすいとは言えない。
ホンダEV-neo:充電に際してプラグを差すのを忘れることは少ないが、ユーザーの業務の中でルーティーン化した充電作業ではスイッチを押し忘れる可能性は小さくはないはず。
ホンダEV-neo:EVの充電器はプラグが差された際に自動でステータスチェックを行って充電開始する。だから本来充電器にスイッチは不要なはず。スイッチ無しで稼働するようにするべきだろう。
ホンダEV-neo:蛇足だが、質疑応答時間にSCiBについて尋ねた。私が「SCiB(シーブ)は初物ですね」と言ったら、若いLPLが開口一番「今回搭載したSCiB(エス・シー・アイ・ビー)のことでよろしいですか?東芝ではそう呼びますが…」と言った。
ホンダEV-neo:おいおいお若いの、ごま塩頭のジャーナリストに敬意を払うくらいの礼儀を持ち合わせてないのかね。しかもSCiBのアドバンテージには触れず、だった。ああなるほど、あんたが決めたバッテリーじゃなかったのね、と思った次第。
ホンダEV-neo:技術者と話しているときに「でかい荷箱を乗せて使う用途では、せっかく電動だからバックもできるといいね」といったら、「バックですか?全く考えていません」ときっぱり言われた。あっそう、じゃせめて使いやすいグラブハンドルくらい付けてね。
ホンダEV-neo:ちなみにこのバック機能だけど、BMWがコンセプトC1Eに採用してる。ホンダはGLで電動リバースに先鞭をつけた会社なのに。PL法ばかり気にして、硬直した発想に陥っていては進歩はない。
ホンダEV-neo:まあEV-neoには遠心クラッチ付けたから、バックは少々難しいだろうけど。そういえばEV-neoには着座センサーが付いてるので、モーターのアシストを使いつつバイクを押す、って作業も困難。坂や段差で取り回すユーザーはお気の毒。
ホンダEV-neo:昨日、エンジニアに愛がないってつぶやいたけど、その真意は、このバイクを業務用に買ってくれる企業ばかりを意識して、実際にバイクに乗る(乗せられるってことだが)人にとっての利便性を造り込むという姿勢が弱いと感じたから。ま、今時のビジネススタイルはそんなものか。
ホンダEV-neo:プレゼンテーションでの話。世界的には2輪EVは原付二種相当が現実的だという。これは多くの意味で賛成です。またホンダは電動アシスト自転車も市場投入するという。これもコストパフォーマンス的に見て賛成です。市場ニーズの後追いではありますが…。
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