2012年1月29日日曜日

ウニモグU500シリーズに4輪操舵登場

メルセデスベンツ広報写真より
1月20日付けの広報資料によれば、ウニモグU500(ウニモグの小型モデル)シリーズに工場オプションで4輪操舵システムが導入されたという。
除雪
道路の除雪はスピーディに作業が行えることが非常に重要。つまり道路を塞いでの作業ができるだけ短時間に済まされることが求められる。ウニモグの美点は自走で現場に向かえること。作業機を積車で運ぶことに比べて、人手も時間も節約できる。さらには積車を駐車するスペースを考慮しなくてよいし、道路封鎖も最小限で済む。
4輪操舵
4輪操舵は作業車の機動力を大幅に向上する。特にフロントに作業機を装着している場合には効果絶大。まず内輪差無しの旋回で小回りが効くし、フロントマウントのアタッチメントを押す場合にはトラクション効率も高い。そのため日本でもよく見かける除雪に使用されるホイールローダーや専用重機では、車体中央が折れ曲がる操舵方式であるアーティキュレート・ステアリング(関節操舵)が採用されている。
ただ関節操舵では前後逆位相の操舵に特化しており、前後の舵角に差を付けて独立操舵したり、前後同位相(カニ走り)操舵はできない。今回U500に設定されたのは完全な4輪操舵なので、前後独立操舵も同位相操舵も可能になっている。この点が除雪専用の重機などと比べても大きなメリットになっている。
なにがそんなに優れてるのか?
除雪などの作業では「ガードレール一杯に作業機を寄せる」ことが容易であることが大事。特にフロントオーバーハングに大きなアタッチメントを装着している場合には、通常の操舵方式では何度も切り返して良い位置を取らねばならず、これがなかなか手間取る作業なのだ。カニ走り可能な4輪操舵では、これが全く簡単になるので、作業が断然スピーディになる。
さらに「大きな抵抗に打ち勝って進む」ためにも4輪操舵の御利益は大きい。前後のタイヤは常に進行方向に対して駆動力を発揮できるので、操舵によるグリップ力の横滑りロスが最小限になるからだ。またアタッチメントの向きを微調整する上で、後輪独立操舵が有効なのだ。
日本でももっと普及して欲しい
 日本は世界でも有数のウニモグ保有国だ。ただしそのほとんどのウニモグは特定の特殊作業にしか使用されておらず、宝の持ち腐れ状態になっている。ウニモグがあるのに積車で除雪重機を運んで、しかも長時間道路を塞いで、無用に多くの人員を投入してノロノロと作業を進めていることが多い。こういう非効率は政治がらみの事情があるから。例えば除雪は除雪を効率良く行うことよりも、地元土建業者に「お金を落とす」事の方が重視されているから。これは本当に社会の効率を妨げる悪習だ。もっと作業の監督者はウニモグの多用途性を生かした運用を学んで、効率良く作業を進めるようにしてほしいものだ。

2012年1月23日月曜日

IMPS STUDY FIELDがオープン!

2012年1月22日、インプスさんの会員制オフロードコースであるインプス・スタディーフィールドが正式にオープンした。スタディーフィールドはミニ・オフロードコースなのだが、その特徴はOTCなどのようなオフロードスクール開催が容易なように工夫されていること。コースはオフロードドライビングの基本をマスターするための要素が網羅されている。
オープニングイベントにお邪魔して完成したコースを拝見した印象としては、比較的フラットな地形(もとは棚田だった)ながら、よく考えられたコースレイアウトで、小さなヒルクライム、段差、V字溝、モーグルなどがうまく配置されている。モーグルは随分広範囲に配置されていて、オープニング当日は造成間もないことや、前日の雨のためにぬかるんでいたが、いずれ路面が固まれば初心者でも楽しめる手頃なモーグルになるだろう。
このコースはインプス関根社長の長年の夢であったもの。オフロードという趣味を楽しむ上でいろいろな「体験学習」ということが欠かせないという考えのもと、多様なオフロードを楽しむ技術やアウトドアスキルを身につけるトレーニングが可能な場所を造るという目標を掲げて発足に至った。
私も及ばずながらOTCという教習システムを通じて、このインプス・スタディーフィールドに関わっていきたいと考えています。初心者にとっては楽しいオフロードのエッセンスを体験する場所、既にオフロード趣味が昂じている人にとっては「より深く面白くオフロードを楽しむ」ためのスキルを学ぶ場所として、このスタディーフィールドが発展していくことを願ってやまない。

2012年1月19日木曜日

スイスアーミーナイフのハサミ


スイスアーミーナイフのハサミって、とても優れものだ。あんなに小さいのに本当に使いやすい。ことハサミに関しては数あるマルチツールの中でもピカイチ、他の追従を許さないレベルといっても過言ではない。
割れ爪のファーストエイド



乾燥した冬場は、ちょっとした作業中によく爪が欠けてしまいますよね。直ぐに処置しないと、割れ目が広がってしまって不快な思いをするし、指先に力を入れる作業が出来なくなる。アウトドアのベテラン諸氏ならファーストエイドキットに瞬間接着剤やら付け爪などを用意して対処してると思いますが、ちょっぴり欠けたくらいなら、きれいにトリミングしてヤスリ掛けすれば大丈夫。
こういう時、ポケットにスイスアーミーナイフがあれば安心。なにせスイスアーミーナイフのハサミはとてもよく切れるので、利き手でない(僕の場合、左手)手で操っても、ちゃんときれいにカット作業ができる。もちろんスイスアーミーナイフにはヤスリも付いてるし。

素晴らしいエルゴノミック・デザイン

数あるマルチツールの中でもスイスアーミーナイフのハサミは最良のデザインだと思う。
こんなに小さなサイズなのに、刃の開口部は充分に大きいし、手に持ったときのバランスも素晴らしい。


上がレザーマン、下がスイスアーミー、こんなにサイズが違う
レザーマンのハサミは、釣り用のリーダーやラインをカットする程度の用途には良いけれど、小さいのでオールマイティには使えない。かたやスイスアーミーナイフのハサミは、刃が長くてぐっと汎用性がある。形状的にも非常によく考えられていて、あまり刃の角度を開かなくても充分なカット長さを確保できるので、狭い隙間に押し込んでのカット作業も楽。だからスイスアーミーナイフのハサミは、鼻毛も切れます。

左がレザーマン、右がスイスアーミー


ハサミの性能を左右する「刃の噛み合わせ」いわゆる「せり」の違いも明らか。ハサミは両方の刃の合わせ目で剪断する仕組みだから、切れ味の滑らかさは、この噛み合わせ部分の精度で決まる。
左のレザーマンが糸状のものをカットすることしか考えていないのに対し、右のスイスアーミーナイフのハサミは、「何でも切れる」汎用設計になっていて、お世辞抜きで本当に高級な設計だ。

クラフト用のハサミとの比較


写真下は愛用のクラフトバサミ。切れ味鋭く、細い刃先なので非常に細かな作業でも使いやすい逸品。スイスアーミーナイフのハサミは、ナイフの中に折り畳まれるという制約があるにもかかわらず、ほぼこのクラフトバサミと互角の使い勝手を持つ。
こうしてみると、刃の開き方でも本格的なクラフトバサミに近いのだなぁ、と改めて感心してしまう。スイスアーミーの「伝説」は伊達じゃない。

2012年1月17日火曜日

Skypeで出来ること

今年はブログに力入れるぞと宣言したので、画像を用意するのが面倒とか、文章の体裁を整えるとかはあんまり気にせずにポストしてみることにします。ま、本じゃないのだから、画像なんて後からでも追加できるし…。

先日TwitterにSkype for iOSのアップデートについて書き込んだ。そこでいろいろ思い出したこと事を書いておくことにしました。

皆さんは普段電話で3者通話って使ってますか?私は仕事柄打ち合わせという作業が多いので、これをよく利用します。いわゆるConference callとかParty callとかいうヤツですね。そこで会話のメンバーが海外や遠隔地にいる場合はSkypeが活躍するわけです。Skypeも進化してファイルや画面のシェアが可能ですし、いまや複数メンバーとも同時ビデオ通話ができますので、まさにバーチャルな会議だってできるわけです。

ただ自分が出先にいて手元にはiOSディバイスしか無い状況だと制約もあります。iOSディバイスのSkypeは「ホスト」になれないんです。複数の人が参加するオンライン会議に「参加する」ことはもちろんできますが、その会議を主催したり仕切ったりはできません。

それはどういうことかというと…
PCやMacのSkypeでは、自分のところからAさんBさんにSkype callして、自分とAさんBさんを含む会議を開始できます。ところが自分の手元にiOSディバイス(アンドロイドでも同様)しかないと、自分から通話を開始できるのはひとつの相手先(例えばAさん)だけですから、複数の人との会議のホストにはなれないわけです。

なので自分がiOSの時は、誰か他の人にホストになってもらって会議を始めなくてはなりません。ホスト経由でいったん3者が繋がれば、iOSでもAさんBさんとの3者通話が可能です。

寒い季節のためのTips

毎日寒いですね。今回は寒い季節にはドライビンググローブと膝掛け毛布が便利ですよ、というお話。
 この時期、冷えたクルマに乗り込むとホントに寒く感じます。クルマは放射冷却でとてもよく冷えるからです。最近のエコ仕様なクルマだと、ほとんどウォームアップタイムを取らずにスタートできますが、辛いのは乗員の方です。なししろエンジンが暖まらないとヒーターが効かない。シートヒーターが装備されてれば、状況は随分改善されますが、それでも足腰やハンドルを握る手先が冷えてしまう。
 体の冷えは健康に悪いだけでなく、安全運転の観点からも好ましくないので、ここは対策が必要です。お薦めは薄い断熱インサートの入ったドライビンググローブとフリースの膝掛け毛布をクルマに常備しておくこと。グローブは運転操作に支障の無い、よくフィットして滑らない素材であれば、特にドライビング用でなくてもOK。膝掛け毛布はマイクロフリース素材だと嵩張らないので、ドアポケットなどに常備するのに都合が良い。
 僕の仕事だと、インプレ取材などでは撮影などの都合のため、クルマを止めている時間がかなり長くて、この季節はクルマに乗り込むと「すごく冷えてる」ことが多い。直ぐにドライビングに集中するためにも、体を暖かくしておくことがとても重要なのだ。また仕事中は結構頻繁に冷えたクルマに触れるので、断熱の効いたグローブはそのためにも必須なのです。
 オフローダーの皆さんはカーゴスペースにブランケットの1枚くらいは常備してると思うけど、それとは別にこのグローブと膝掛けを常備しておくと、乗り降りの多いトレイルでも快適です。ちなみに、ある知り合い編集者は、最近「エネループ膝掛け」というバッテリー式電熱膝掛けを買い込んで「こりゃ〜快適だゾ」と言っておりました。エコなライフスタイルの皆さん、ウォームアップのためにエンジン掛けっぱなしを止めて、これからは「グローブと膝掛け」で安全運転しましょうね。
 *蛇足ながら、高級車に装備されてるステアリングヒーターって、ホントに快適です。最近レンジローバーで雪道取材に出掛けて再確認しました。こういうのってアフターマーケットでも製品が販売されればいいのに、といつも思います。

2012年1月1日日曜日

新年のご挨拶

いつもご愛読いただきありがとうございます。
昨年後半は諸般の事情によりブログの更新を怠っておりましたが、今年はもう少しブログにも力を注いでいく所存です。