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スリング・アシスト |
クルマはスタックしていなくとも、深い轍から抜け出すのはやっかいだ。いくらハンドルを切ってもクルマは轍の中を行ったり来たりするだけで、一向に轍からは出られない。そんな時ここで紹介するスリング・アシストを知っていると実に楽々と轍から脱出できるという次第。このテクニックはOTC実技編のカリキュラムのひとつ。
このテクニックは私のオリジナルじゃなくて、実は20年くらい前トランシルベニア・トロフィーに行ったときオランダのジャーナリストがやってるのを見て覚えたもの。その彼はウクライナの巨木の森でウインチケーブルを切って取材車を大破させちゃんたんだけど、そのエピソードはいずれまたの機会に。
スリング・アシストは泥の轍を抜けるためのテクニック。必要な道具はツリートランク・プロテクターやトウストラップだけ。数ある轍脱出法の中でも最もシンプルな方法。イザという時はシンセティックロープでも使えるけど、摩擦による損傷を防ぐ工夫が必要になる。
やり方は簡単。フロントの牽引点にストラップを繋ぎ、アシスタントが適当な位置にある立木にストラップを巻き付けるだけ。巻き付けるのは、ほんの2分の1から1巻き程度でOK。スリングのようなウェビング(織物)は巻き付け摩擦の効果がとても大きいので、アシスタントはストラップの端を緩まない程度に持っているだけでよい。
次回のOTCの時にでも作業風景を動画に撮ろうと思ってたけど、YouTubeで偶然スリング・アシストをやってる映像を見つけたので、それを紹介しておきます。